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Q:いつも楽しく拝見させて頂いています。最近少し疑問が・・・
  酒蔵などの正面玄関などに良く吊るしてある茶色いボンボリのような物、
  一体なんでしょうか??? 解れば意味なども教えてください。
◆広島県のさんより
造り酒屋の軒下に吊るされているものですね。これは「杉玉・すぎだま」もしくは「酒林・さかばやし」と呼ばれています。「杉玉」は杉の葉を束ねて直径40cmほどの球形にまとめたものです。昔から造り酒屋の目印として知られ、現在でも地方の酒蔵の軒下などでよく見かけます。

「杉玉」が造り酒屋の目印として使われるようになったのは江戸時代前期の頃からと言われています。その後いつの間にか新酒の搾り時期に合わせて、新しく仕立てたものを軒下に飾るようになり、その習慣が定着して、新酒が出来たことを知らせるための目印としての意味合いも持つようになりました。やがて新酒の時期だけでなく、年間を通して看板代わりに吊り下げられるようになりました。

造り酒屋と杉の関係については、今のところよく分かっていませんが、古くからの酒神として尊崇される大物主神(おおものぬしのかみ)を祭る大神神社(おおみわじんじゃ・奈良県桜井市)の神木が杉だから、とする説が有力です。

ちなみに大神神社は当店から車で、20分ほどです。




Q:袋で搾る際、もろみの場所によって、
  つまり、斗瓶の違いによって味わいの差が出るのでしょうか?
◆神奈川県のさんより
それは多少は影響する部分があると思います。数年前ですが、鑑評会用の大吟醸の斗瓶取り(出品酒)の味を順にきいたことがあります。その蔵は斗瓶で約10本分を袋で搾っていました。

そして10本の斗瓶にそれぞれ番号を打ち、1番から順に10番まで味をききました。最初の1番は、搾り出てすぐの状態のため薄く濁っていました。3番あたりから8番あたりの斗瓶は、澄んだお酒で、9番・10番になるとまた濁ってきます。それは最後にやや圧を加えるためだそうです。

大吟醸の斗瓶取りですから、すべて美味しかったのですが、順にきき比べると、やはり4番〜6番あたりが一番美味しかったです。
ただこうして並べてきき比べをして初めて分るというくらいです。

ちなみに鑑評会に出品するお酒は、このようにきき酒をして「何番で行く」と決定する場合や何番と何番をブレンドして出す場合もあります。(ブレンド比率も色々だそうです。)

この経験から考えますと、ご指摘のように斗瓶の違いによる味の違いは起りえると思います。それぞれの斗瓶の分を1つに混ぜてかくはんし、味を均一化させる作業は大変手間がかかるため、普通はしないと思います。



Q:醸造用糖類とは何の為に使われるのでしょうか?
  白鹿100円酒のラベルには、醸造用糖類のあとにまだ何か書いてありました。
  詳細は不明なんですが、それについてもお尋ねします。
◆香川県のさんより
醸造用糖類は、日本酒に添加してもよい副原料のひとつです。副原料を添加したお酒を「増醸酒」といいますが、副原料として認められているのは、清酒粕・焼酎・ぶどう糖・水あめ・乳酸・コハク酸・クエン酸・リンゴ酸・グレタミン酸ナトリウムなどです。

増醸酒は、これら副原料を醸造用アルコールに溶解し、モロミの末期に白米1トン当たり2400リットル添加する酒で、通常の醸造法のほぼ3倍の酒が出来ることから「三倍醸造酒(略して三増酒)」と呼ばれます。
醸造用アルコールの添加量が多くなり、味が薄くなってしまうため、副原料で味を補っているわけです。

平たく言いますと、米だけでかもしたお酒に醸造用アルコールを入れますとアルコール度数が高くなり、また辛すぎて飲めないので、まず水を多量に入れて度数を下げて薄めます。
すると今度は味が薄く、旨味がないので、水あめ「糖類」を入れて旨味を出しグレタミン酸ナトリウム(いわゆる旨味調味料)で味を調整したということです。

また製品のラベルの原材料名表示では、ぶどう糖・水あめを「糖類」と、乳酸・コハク酸・クエン酸・リンゴ酸を「有機酸」または「酸味料」と、グレタミン酸ナトリウムを「酸味料」または「アミノ酸」と表示してもよいことになっています。ですからご質問の醸造用糖類のあとに書いてあったのは「酸味料」ということになります。
  
もう少しソフトにお話しても良いのですが、実際に1.8Lや2Lの紙パック入りで、1,000円前後で
販売されているお酒は、ほとんどと言っていいくらいこの醸造用糖類や酸味料が添加されているのが現実なのです。本物の美味しいお酒を適量に!いただきましょう。




Q:今、深海水が話題になってますが、これで日本酒は出来ないのでしょうか?
◆千葉県のKさんより
出来ますよ。そして当店で既に扱っております。v(^o^)v
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土佐しらぎく 吟醸 「土佐深海」 海洋深層水仕込み吟醸酒 720ML ¥1800

高知県室戸岬沖に、太陽の光が届かない深海を長い年月をかけて、ゆっくりと
循環している海水(天然の微量元素を豊富に含む清浄で熟成された水)が
湧き上がっています。これが海洋深層水です。

「土佐深海」は、その原水及び逆浸透膜濾過水を仕込み水と割り水に100%
使用しています。また、搾ったお酒をさらに蔵で約1年ほど低温熟成させることに
よって、よりまろやかで香り豊かな吟醸酒が生まれました。事実、ほのかな吟醸香
をたたえた透明感のある酒質で、後口におだやかな甘味と心地良い酸を楽しめます。
印象的なブルーのボトルでギフトでも人気があります。

●上記の商品のご注文・画像・詳細はこちらのページでご覧頂けます。
http://www.abetaya.com/hp/sendo/tosasiragiku.html#tosasinkai
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以上、ご参考になれば幸いです。




Q:日本酒度ってなんですか?
◆東京都のMさんより
 日本酒度:日本酒に含まれている糖分の分量を比重で表した日本酒独特の単位で、日本酒度計という浮秤(うきばかり)で計ります。
4度Cの純水の比重をゼロとし、これより比重が大きいものをマイナス、小さいものをプラスにします。糖分が、多いと比重は大きくなり、日本酒度はマイナス(甘口)になります。

反対に、辛口の場合はプラスに傾く。また、日本酒度の辛みはアルコールに由来するため、アルコール度の高い酒はプラスの数値が大きくなります。

平成3年のデータですが、日本酒の平均日本酒度は、+3です。現在はやや辛口傾向にあるといえます。


Q:酒造メーカー間で原料が足りなくなった場合はやりとりするのでしょうか?
◆秋田県のOさんより
 結論から申しますと、そのようなこともあるかもしれませんね。

今、各蔵では、新酒の仕込みを始めていますが、どの蔵も仕込みに入る前に、今年度の「酒造計画表」を作成します。まず秋に収穫された米をどこから仕入れるか、たとえば経済連や農協また直接農家からなどです。次にその米を精米して、どんな企画のお酒をタンク何本仕込むか。(普通酒が何本、吟醸酒が何本など)

そしてお酒を搾って酒と酒粕に分けますが、酒が何リットル出来て、酒粕が何グラム出来たかなどのことを仕込む事前に「酒造計画表」として作成しておくのです。

ですから、その計画表にもとずき作業を進行してゆきますので、あとから原料がなくなったということは、あまりないと思います。

このことは酒税と密接に関係していて、出来たお酒に対して課税されますので、蔵がごまかさないように(笑)ちゃんとお酒の量がわかるように国税庁が後ろで指導しているのです。

ただ時と場合によっては、急に仕込み量を増やさなければならない場合もあろうかと思います。そんな時は、仲の良い蔵元どおしで、原料のやりとりがあるのかもしれません。もちろんその場合も税務署に届けないといけません。


Q:醸造酒などに使われている、「醸造アルコール」ってなんですか?
それが使われていることによって、味わいは淡麗・辛口になるみたいですけど、なにやら得体の知れないものが入っているようでどうもしっくりきません。醸造アルコール」とは何から作られ、どのような基準でお酒に混入されているのか知りたいです。
◆東京都のTさんより
醸造用アルコールとは、日本酒のアルコール添加用として使用されるアルコールのことです。以前は「原料用アルコール」と表現されていましたが、平成二年に施行された「清酒の製法品質表示基準」によって「醸造用アルコール」と表示されることとなりました。

 日本酒の原料用アルコールは主に、でんぷん質を糖化したものや、廃糖蜜(はいとうみつ・サトウキビやテンサイなどの糖蜜から砂糖を結晶させた後に残る液)を発酵させた後に蒸留して造られる95%のエチルアルコールであり、いわゆる合成アルコールなどはいっさい使用されていません。ですから、表示基準では「醸造」と標記することで、合成アルコールではないということを明確にしています。現在は、海外から輸入した租留アルコールを蒸留精製することが多いです。また焼酎や清酒粕を蒸留したアルコールも用いられています。
 (当店の扱い銘柄では、山鶴が清酒粕アルコールを使用⇒海外ものより高品質)

 醸造アルコールの添加は、通常、モロミを搾る一日〜二日前に行われます。添加してから長く放置すると酒質が劣化するからです。この方法を「アルコール添加」略して「アル添・あるてん」と言います。添加量は目標とする酒質によって異なりますが、普通酒の場合で白米1トン当り30%アルコールを500〜600リットル程度が標準とされています。吟醸酒や大吟醸などの「特定名称酒」の場合は白米重量の10%以下に制限されています。

 醸造アルコールというと、原料米が極端に不足した戦中戦後の時代に編み出された「アル添酒」や「三増酒」のイメージから眉をしかめる方も多いようです。たしかに、戦前は日本酒といえば全て純米酒でした。当時の米不足のために考えられた増量のためのアルコール添加ですが、それが今日まで継続されていることに問題があるのかもしれません。いわゆる普通酒の場合は現在もたんなる増量のためにアルコールを添加し続けています。

 ただ特定名称酒(吟醸酒や大吟醸酒)の場合は、淡麗・軽快な酒質を造る技術として用いられており、適度な添加は酒の風味を整え、香りを高める働きをすることは事実です。アルコールを添加するからこそ、あのフルーティーな吟醸香が引き出されるのでありアルコールを入れないと、搾り粕のほうにより多く香りが残ってしまう。つまり純米タイプの吟醸酒は、吟醸香が立ちにくいとされています。

 ちなみに、特定名称酒の醸造アルコールの制限は(白米重量の10%以下)上限であり、実際にはその半分以下であることが多いようです。増量ではなく、あくまで酒質を高めるのが目的とのことです。

 以上が、お手本通りのような回答でしょうか? でもちょっと「意義あり」なんです。

 私もこれまで、アル添された吟醸酒や大吟醸で、すばらしいと感じたお酒に何度もめぐり合っています。ただ酒屋という売り手の立場を離れ、ただの酒好きということから言いますと純米系が好きですね。純米吟醸や純米大吟醸でもアル添大吟醸にまけないくらい、すばらしい香りと味わいを持つお酒が存在することを知っていますから。「それはどれ?」と、ご興味がありましたらお気軽におたずね下さいね。


Q:日本酒って飲み方とかあるんですか?
◆東京都のOさんより
 結婚式の三三九度のような儀式などを除いては、基本的にありません。
自分が美味しいと思う飲み方で自由に楽しめば良いと思います。

ただこうしたほうが、より美味しく飲めますという提案は、色々あります。
お酒の種類(純米酒・大吟醸など)によっても異なります。

吟醸酒や大吟醸酒は、味と共に香りも楽しむお酒ですから、冷やしてまたは、常温までです。これらの香りを楽しむお酒は燗をすると、香りの成分が変化したり、本来の香りが飛んでしまったりするからです。
逆に、温めてつまり、燗をして美味しくなるお酒もあります。温めることにより、
舌ざわりがなめらかになり、旨みも増します。純米酒や山廃造りで造ったお酒などです。
下記のページでも、ご覧いただけます。
http://www.abetaya.com/hp/kan.html

いろいろなお酒で試してみるのも、楽しいですよ。


Q:酒は、ウイスキーのように樽で何年も寝かせてもおいしいのですか?
◆大阪府のさんより
結論から申しますと、樽で何年も寝かしても美味しくなりません。

理由はいくつかあります。まず一番大きな理由は、ウイスキーは蒸留酒でアルコール度数が高い(40度前後)それに比べて日本酒は、醸造酒でアルコール度数が平均で15度くらいと、低い。つまり、アルコールの低さゆえ、樽での長期の熟成には、耐え切れないのです。耐性が弱いのです。

次にお酒に含まれている酸の多い少ないの問題です。
ウイスキーも蒸留されたばかりは、無色の液体で樽に寝かすことにより木の成分が溶けだし、数年の後、あの琥珀色になります。酸が少ない日本酒の場合、樽から染み出る木の成分に負けてしまうのです。

では、当店のHPでご紹介しています。「満寿泉スペシャル」はどうかといいますと、この企画のためにあえて酸の多い、多酸系の純米酒を造り、アルコール度も高い原酒の状態で樽に仕込んだようです。熟成期間は、約3年です。それ以上はやはり無理のようです。

ですから一般の日本酒では、樽で何年も寝かしても美味しくなりません。上記のように特別に、手を加えた場合に限るようです。ただ、よりお酒のバリエーションを広げ、新たな分野に挑戦する蔵元「満寿泉」だから実現出来たお酒だといえると思います。 


Q:お酒の甘口辛口って良くわからないので教えてください。
◆神奈川県のさんより
 まず結論から申し上げますと、お酒は嗜好品ですから、甘口の日本酒とは、飲んだ時に
甘く感じたお酒で、辛口の酒とは、その反対に飲んだ時に辛く感じた酒のことです。
「そのまんまやないか!」とお叱りをうけそうですが、もう少し読んで下さい。

日本酒の甘みは主として、日本酒に含まれるエキス分の中に含まれるぶどう糖やグリセ
リンに由来し、辛みはアルコールに由来します。
ですから、酒の成分上からは、一見、糖分が多ければ甘口のお酒となり、少なければ
辛口のお酒となるはずですが、必ずしもそうではありません。かりに糖分の含量が同じ
でも、アルコール度が高いお酒は辛く感じるからです。
この糖分とアルコールのバランスを比重の数値で表したのが「日本酒度」です。
(よくお酒の裏ラベルに記載されています。)比重の重い糖分の含量が多ければ(−)
マイナスの数値が大きくなり(甘口)、比重の軽いアルコール分が多いと(+)プラス
の数値が大きく(辛口)になります。
ただ「日本酒度」は、甘い辛いを簡単に表現する指標として広く用いられていますが、
本来、お酒の甘辛は人間の官能による判断ですから、「日本酒度」の数値と人の感じ方
は必ずしも一致しません。

人間の感じるお酒の甘辛には、糖分とアルコール分のほかに、そのお酒に含まれている
酸の含量が大きくかかわっています。
日本酒には、乳酸やコハク酸、リンゴ酸などで、お酒に酸味や旨みをもたらしています
が、これらの酸味成分が多い少ないかによっても、甘辛の程度は変わってきます。
たとえば、アルコール度数、糖分ともに同じお酒でも、酸が多いお酒は辛く感じますし
少ないと甘く感じます。
また、舌は冷たい酒のほうが甘みを感じにくく、温かいとより強く感じます。
一般に燗酒が甘く感じられるのは、そのためです。

このように、日本酒の甘口、辛口を構成する要素は複雑に絡み合っていますので、
一つの数値だけで、決めつけることは出来ません。
甘辛の判断は多分に主観的なものなので、人によってその判断が異なるのは、当然の
ことといえます。



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