ヨハネス・ツィリンガー(オーストリア)


オーストリアのモダンナチュール
前衛的な造りから生まれる洗練されたワイン


  三年ほど前のこと…。東京で行われたナチュールの試飲会の後に訪問した日本ワインとナチュールの名店「リカーズのだや」さんでご主人にオススメしていただいたのが、このツィリンガーとの出会いでした。

 美しいラベルにも惹かれて上のクラスのロゼを購入し、自宅でゆっくりとテイスティング。とても洗練されたエレガントな果実味と酸が溶け込んだ綺麗なエキス、そしてどこか影のある雰囲気があって飲み手をスーッと世界観に引き込んできます。美味しすぎて一晩でかなり飲みすすんでしまいました。その後一週間ほど残ったワインを少しづつ経過観察で飲んでいきましたが、最後までワインのテンションは下がることなく、雰囲気を保ち続けていました。


 ヨハネス・ツィリンガーはオーストリアにおけるナチュラルワイン造りの先駆者。30年にも渡って有機栽培を続けている葡萄畑を両親から受け継ぎ、自社葡萄で全てのワインを造っています。醸造においては葡萄の生命力に任せ、最低限の介入を哲学としています。

 一方でソレラシステムの採用(スペインのシェリー酒でお馴染みの製法、簡単に言うと鰻のタレの継ぎ足し製法)産膜酵母の下での熟成、アンフォラでの発酵など、新たなアイデアに次々と取り組む前衛的な感性の持ち主。

 そうした挑戦的な造りを行いながらも、生み出すワインの味わいは洗練されており、とてもエレガントで緻密。造り手のセンスの良さを感じさせます。

 三年前に感動し、その後もずっと記憶に残り続けていましたが、先日ついにツィリンガーのインポーターさんとご縁ができ、取り扱いが始まることになりました。皆様にご紹介できることがとても嬉しいです。


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